追悼 浦山久嗣先生に感謝を込めて

鍼灸師関係

3月26日 経絡治療学会東北支部の浦山久嗣先生がご逝去されました。
浦山先生からは、経絡治療学会東北支部にて
長年にわたり古典をご教授いただきました。

思い出は多くあり、偲ぶ会・お別れの会にても、お人柄が忍ばれる感動的なお話も伺ったのですが
プライバシーに関わる事はこちらには書けませんので
私がご教授いただいた事柄について
差し支えない範囲で
感謝の気持ちを込めて記したいと思います。

2025年5月
私は日本小児はり学会第13回特別講習会にて講演をさせていただいたのですが
その際発表させていただいた実技は

「本治法の後、経筋の結する部位を「場」として捉え、その「面」に鍉鍼で撫でる鍼を行う」

というもので
これは浦山先生からご教授いただいた

「経筋結する部位は、筋肉の起始停止だけではなく、結合組織、筋膜、血管等が集まる「場」である」

という説を参考にさせていただいて
私が独自に行なっているものでした。

浦山先生の存在なくして
私の今の施術スタイルはなかったものと思います。

この発表で
経筋の結する部位は「場」であることについての説明をする旨を
事前にお伝えし、ご相談申し上げたところ

「根拠を求められるから」と

師事をさせていただいた旨と、ご著書の参考文献への記載をご快諾くださり
後ろ盾になってくださいました。

奇遇なのですが
昨日、偲ぶ会に向かう新幹線の車中で受信した
日本小児はり学会からのメールを開くと会誌が添付してあり

そこには
「参考文献」に、浦山先生のご著書

『これからの「脉診」の話をしよう!!』

が記載されている
私の発表スライドが掲載されていました。

浦山玖蔵.これからの「脉診」の話をしよう!!ーいまを生き延びるための診断法ー.
東京.たにぐち書店.2018.

ご本人にご覧に入れることは叶いませんでしたが
奥様にご報告申し上げました。 

最後にお会いしたのは先月の2月8日
東北支部会員例会にて、午前中は浦山先生の講義があり
午後には、私の小児はりの講座担当がありました。

下記のリンクは
その日の経絡治療学会東北支部Facebookの記事です。

Redirecting...

浦山先生は午後の私の講義にもご同席くださいました。
実技をしながら経筋の話を多くする私は
いつも発表に対して厳しい評価をされる先生が何を仰るか
覚悟を決めて臨んでいたのですが

終了後
「鍉鍼みせてごらん」
と仰り
使用した鍉鍼についてご指導をいただきました。
そして

「他の言ってることはみんないいんだけど、それ(鍉鍼)だけ」

と。

鍉鍼のご指導についてばかり意識が行っていたので
その際は気付かなかったのですが

「他の言ってることはみんないいんだけど」

と仰った。。。

そのことに、盛岡に帰る新幹線の中で気づきました。

私が独自に行なっている施術方法について
浦山先生にそう言っていただいた。
もうそれは
私の鍼灸師としての今後を
丹田に収まって支えてくださるような
ありがたいお言葉であったと思っております。

最後の最後にいただいた宝物です。

訃報をいただいてから後
日頃のご指導に対して
ご存命中のうちに
もっと心からの感謝の言葉をお伝えするべきだった
「いい年をして何をやっていたのだ」と言う気持ちが沸き起こり

悲しみと情けなさの
やるせない気持ちを持って仙台に向かったのですが

斎場にて浦山先生の穏やかなお顔を拝見してからはなぜか安堵し
不思議と、何か暖かいものに包まれているような感情が起こりました。

鍼灸界の宝であった浦山久嗣先生
私たちに、多くのものを残してくださいました。

ここに心からの感謝を申し上げ
追悼の記事とさせていただきます。

浦山先生

本当にありがとうございました。
どうぞ安らかにお眠りください。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

経絡治療学会東北支部
高橋典子

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